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情けに揺れる傀儡人形(コーポレイト)
 遅くなりましたが、2月25日に行ったN◎VAアクトのセッション記録です。

 今回メイヴの死亡という結末に、少なからず私自身色々と考えておりました。長くN◎VAをやってきましたが、自らのRLでキャスト死亡という自体は実は初めてです。これは常からRLの役目はプレイヤーのキャラクターを殺すことではないという認識があるからです。とりわけN◎VAの戦闘はプロレス…つまりはショーであるというのが私のポリシーなのです。ですから、よほど手札のめぐりが悪くない限り、キャストは追い詰めるだけ追い詰めても死亡には至らない、が理想です。
 にもかかわらず、このような結果になったことに対しRLとして、そして何より参加した一プレイヤーとして考慮すべき点が何だったのかを考え直してみました。

 今回のアクトに際して、私はシナリオ作成段階から、一つのテーマがありました。つまり前回の『寂しがりやの戦闘人形』を引き継いでの物語であるということです。前回の物語における敵対ゲストであったティターニアを最終的に千早に引き渡すというエンディングは、正直問題ある行動だと強く感じていました。もちろんキャストによってはそれを是とする立場やキャラクター性というのもありえるので、単純な是非ではなくあの状況、あのメンバーという流れでのことです。そしてアクトの結末としてメイヴの取った行動は、ブラシカの善意や誠意を完全に反故にしてしまう行動だと思えました。
 これがプレイヤー本人が自覚されてのものであれば問題とまでは感じなかったのですが、私にはそうは思えませんでした。そこで、今回の物語はそのことへのペナルティとして用意されたシナリオ――物語でした。

 そのため少なくとも今回のアクトでは、メイヴの≪腹心≫であるチェンジリングに対して早い段階で致命傷を与えることを想定しました。これはもちろん≪天罰≫、あるいは≪ファイト!≫の使用によって復活可能であることは考えていました。一方でここでチェンジリングの復活を行うと物語的に救える可能性のあるゲストを救えなくなるという二律背反の状態に追い込もうというのが今回の目論みでした。
 ゲストを救うか、キャストの≪腹心≫を救うか。その二者択一を迫る予定と言い換えてもいいかもしれません。
 常からPLであるしましまさんがメイヴのチェンジリングを「死んでも良い≪腹心≫」と公言されていたこともあり、使い捨てられるかどうかという点で試そうと言う意地の悪い判断とも言えます。
 もちろん戦闘結果の如何によってはチェンジリングが生き残る可能性というのも残すべきとは思いましたので、その余地は考えておりました。
 実際、最初の戦闘では<突き返し>を習得されたこともあり、負けるかなという印象でした。後から考えてみても<突き返し>習得までされたことを考えれば、負けてしまっても良かったとは思います。実はこのメイヴとメルトダウンとの戦闘は、いずれにしてもチェンジリングに対して≪死の舞踏≫を使用する予定でしたので、どちらにしてもチェンジリング勝ち目はなかったわけです。

 それをわかっていて尚過剰に戦闘してしまったのは私が冷静でなかったからです。あの時私は正直に言えば、「死んでもいい≪腹心≫」と公言しておきながら、<突き返し>を習得してまで勝ちにこだわる姿勢に苛立ちを感じていました。
 これはT381さんが言っていたように大変不公平でRLとしては非難されるべき態度であったと思います。PLの立場になれば死なないように対抗するのは当然で、取った行動は妥当だとも言えます。
 ただ、前述した通り「死んでもいい≪腹心≫」という発言は一プレイヤーとして許容できない強いしこりを私に残していたのです。キャストの演出や、その場の状況によってはそういったことも在りうるかもしれません。
 しかし、強さを追求したキャラクターデータであり、あまつさえ本体(クロマク)であるメイヴ自身よりも経験点をつぎ込んであるキャストでありながら「死んでもいい≪腹心≫」と言うのは、あまりに矛盾した、キャラクターを大切にしていない発言であったと感じました。

 私は、自分が完全に公平で完璧なRLだとは思っていません。
 感情的な不公平は当然生まれますし、そのことをむやみに正当化するつもりもありません。返す返すも今回のアクトは非難されるべき結果であったとも自覚しています。
 ただ、知っておいてほしいのはRLはただのシステムではなく一人の参加者、もう一人のプレイヤーだということです。シナリオは、プレイヤーに楽しんでもらいたいと思って作っていると同時に、それによって紡がれる物語を一緒に共有し楽しみたいと考えているのです。
 そのためにプレイヤーには常にRLが何を考え、どんなことを望んでいるのかを想像してほしいのです。

 私は今回、しましまさんに対して相応の反感を感じていました。
 RLとして用意したプロポーズに応えてもらえない苛立ち。T381さんには伝わっていたことが伝わらない苛立ちが確実に渦巻いていたのです。ですから本来、メイヴ本体まで死亡させることを想定していないにも関わらずそういう結果になったのは、<突き返し>を覚えたからチェンジリングに攻撃せずメイヴに攻撃をした。…からではありません。
 そういう戦術面以前に、それまでに積み重ねたメイヴというキャラクター性。そしてプレイヤーであるしましまさんの態度が積み重なってRLから容赦やプロレス的な劇的部分を奪ってしまったわけです。

 数値の競い合いをしたいというのなら電源のあるゲームや、ボードゲームをお勧めします。
 敢えて私がTRPGをやっているのは物語、つまりはキャラクターたちの表現によって紡がれるものを表現したいからです。それはつまるところプレイヤー自身の感性を表現してもらいたいと言い換えることもできます。
 実際に演劇をやるわけでもないので常から堅苦しく考えないで欲しいとは思いますが、RLとしては心の片隅にRLがそういうことを考えてシナリオを作っているのだと思ってもらえると嬉しいなと思うのです。


 ではここからはいつも通りに物語のダイジェストを。

 メイヴによって千早のラボに戻されたファイ=ティターニアは、千子刀冶によって様々なAIと交配させられていた。望まぬ行為を機械的に繰り返すティターニアは精神的にも肉体的にも消耗し、いずれ消滅していくのが避けられないまでになっていた。
 それを見ていた後方処理課第三班の班長である小上紫乃は、実験をやめることは選べなくとも、ティターニアの苦しみを和らげてあげたいと願い、敢えて憎しみの矛先を本体…彼女を実験体へと追い込んだ間接原因であるメイヴへ向けるよう誘導する。
 やがて消滅を目前にしながら、ティターニアは一人のAI生命体を生み出すことになる。
 メルトダウン。
 聞けば誰もが恐れる後方処理課のエース。それを模したAIとの交配から産み出されたそれは人格的にも能力的にもメルトダウンに限りなく近いものとなった。

 小上は、その性能テストもかねて本体であるメイヴをメルトダウンと戦うように仕向ける。
 接触し、戦闘したメルトダウンはチェンジリングを撃破し、その能力の高さを証明した。その上でさらにメルトダウンは母親であるティターニアの復讐として執拗にメイヴを攻め立て、社会的にも抹殺する。

 一方、自らの消滅を避けられぬものと自覚したティターニアは、数少ない友人であるブラシカに「さよなら」のメッセージを伝える。
 だが、納得の行かないブラシカは千早のラボに存在するティターニアに会うべく行動を起こす。
 その中でティターニアやブラシカの、非常に人間的な態度や行動に感心を抱いた小上紫乃は、機密である実験棟にブラシカを招き入れる。

 そこへメルトダウンとの決戦を望むメイヴとチェンジリングが訪れ、それでもティターニアを救おうとするブラシカと対決が行われた。だが、圧倒的なメルトダウンの戦闘力の前にメイヴもチェンジリングも倒れ、敗れ去れるのだった。

 戦闘に勝利したメルトダウンはティターニアの友人であるブラシカには手を出さず、またブラシカに感心を抱く小上紫乃はブラシカを見逃し、あまつさえ友達でありたいとさえ伝えるのだった。

 …こんなところでしょうか。
 感情的な部分を除けば、実はアクト自体はとてもスムーズにできたセッションでした。
 物語的にも感情的なつながりを追うブラシカの行動と、クグツな小上紫乃との対話などはとてもやっていて楽しく、私の中で小上紫乃がとてもお気に入りに格上げになってたりしています(笑)。

 ではそれぞれのキャストについて、です。

 ブラシカには色々な経験をしてもらいたいと考えています。
 ブラシカの経験は、即ち非人間からの視点で『人間とは何か?』という非常に根源的な命題に向き合うといいうことだと考えています。ですから現状ではアクトを重ね、人間の美しさ、醜さを色々と感じてもらえる物語を積み重ねていただければと思います。
 また実は戦闘面においても防御特化型のキャストというのは要るだけで迷惑にならず、必ず活躍でき、RLとしてもありがたいという存在です。データ面、非データ面でも非常に助かっております(笑)。

 メイヴに関してはもう一つ。
 N◎VAというシステムは突き詰めれば突き詰めるほど、プロレスになります。強さというのが非常に相対的なものとなり、極端な強さはキャラクター表現以上になれば実戦でのバランスを崩すだけのものとなるのです。
 ですからN◎VAにおいて『強い』ことを表現したいのであれば、あくまで演技や演出、そして他のプレイヤーと何よりRLとのコミュニケーションによってのみ表現されるものであるということを知っておいていただければと思います。

 今回はこのくらいでしょうか。
 色々と、問題点の多いアクトだったかとは思います。
 繰り返しますが、私が正しいと主張するつもりはありませんので、是非反論非難等ご意見いただければむしろ非常にありがたいことかと思います。
寂しがりやの戦闘人形(キリングドール)
 ちょっと遅くなってしまいましたが、2月4日に行ったイレギュラーセッションの記録を簡単に残しておきます。

 今回のアクトは、前回に引き続いてのブラシカと、千早のクグツでもあるメイヴの、つまりはキャスト二人が共にAIであるという珍しい組み合わせでの物語となりました。
 当然内容も、それに見合ったものを、と試行錯誤しましたが、全体的には詰めが甘くなってしまった部分も多く、もっと深めておくべきだったと思う部分の多いものとなってしまいました。
 それでも参加していただいたお二人にはAIらしい独特の雰囲気を演出してもらいとても楽しくルーリングさせていただきました。いつもながらありがとうございます。

 では物語のダイジェストを。

 ブラシカは、シエルというセフィロト・ソフトウェアの保守兼警察部門の女性AIからカブトとして仕事を引き受けていた。犯罪者であるAIをもう少しで確保できるというところまで追い詰めた時、中空から槍を携えた全身義体が降ってきて、犯罪者を串刺しにしてしまう。だが、そのときブラシカの電脳には『お友達になって…』と確かに聞こえたのだった。
 一方、千早重工査察部後方処理課第三班に所属するメイヴは、その装備部門である7班に呼び出された。班長である千子刀冶によれば、コピー可能なAI生命体であるメイヴの特殊性に着目し、これを量産するために秘密裏にメイヴのコピー体を製造していたのだという。だがそのすべてはAI生命体としての機能は持たないただのプログラムにしかならなかった。ところがさらなる実験の結果、そのうちの一体が覚醒。自我を持ち逃走してしまったという。これを確保することをメイヴは命じられたのだった。

 実際のところ逃走したAIは、かつて超AIとして日本によって作り出されたうちの一体である“φ(ファイ)”だった。以前に真教浄化派によって利用され破壊されたAIだったが、何者かによって密に回収され千早にそのコピーが提供されたのである。これを千早はメイヴのコピーと融合させたところ、AI生命体として起動することになったのである。
 だが、元々超AIの監査、処分を目的としたファイのコピー体は、その人格部分を欠損しており戦闘という概念と生まれたての赤子のような他者を求める感覚が同一化され、戦闘行動によってコミュニケーションを行おうおとしていたのだ。そして、千早を脱走したファイは、メイブ=ティターニアとしての全身義体(マイティロード)を駆使して必死に対話を望んでいたのである。

 淡々と追跡を開始するメイブは、やがてその義体の整備保守のためにもティターニアがタタラ街にあるAIのための義体を提供するAIのラボがあることを突き止め、そこにティターニアがいるであろうとめぼしをつける。
 一方、ブラシカはその奇妙なコミュニケーションに疑問を感じ、試行錯誤を重ねつつ、ティターニアを追った。
 過程で開港する二人のAIはやがてティターニア=メイヴ=ファイの元にたどり着き、戦闘行動の末にファイを停止させたのだった。

 そして不安定に融合するファイとティターニアをブラシカの≪天罰≫によって安定させることに成功するのだった。


 かなり大雑把に書くとこんな感じでしょうか。
 予定ではもう少しメイブを追い込むような展開を予定していたのですが、有体によって私の体力気力不足により、そこまでできませんでした。なぜメイヴが千早にいるのか。望んでのことなのか、そういった部分も追求しつつ、その上でメイヴを道具としか見てない千早の扱いの悪さを表現したかったのですが…。アクトの日の体調管理は大事なのですけど、今回はうまく行きませんでした。

 それでもブラシカに友達についての考察をしてもらったりしたのは見ていてとても楽しかったです。ティターニアって娘みたいなものじゃない?と言われたのはRLとしてもはっとしました。確かにそんな感じでもありだったかもしれません。シナリオ考察時に思いついていればもう少し違った展開になりえたかもしれませんね。

 でもセッション記録を書いていたら、この話の続きを作りたくなってきました。
 今回追求しきれなかった部分をさらに深めるような話を是非ともまたやりたいと思いますので、よろしければご協力お願いいたします。
[寂しがりやの戦闘人形(キリングドール)]の続きを読む
分相応
 1月14日、久しぶりのN◎VAのRLをやった法条です。
 まあ、なんか色々久しぶり過ぎてあれこれと感覚が鈍ってることも多いのですが、とりあえず無事にアクトをやり遂げることができてほっとしています。参加していただいたお三方には感謝です。

 さて、まずは簡単に今回のアクトのダイジェストを。

 ネヴァーランド出身の女性、碧は取り立てて突出した才能のない“普通”の女性。ネヴァーランドを卒業した後は工場勤めをしていたが、それに耐えられず仕事を渡り歩き、そしていつしかお決まりの水商売に行き着く。そこで出会った男、黒田は例によって『悪い男』。甘いマスクと巧みな言葉に乗せられて、気がつけば多大な借金を抱え、碧は全身義体へと生まれ変わらされていた。
 彼女は何も知らずわからずのまま。ただ悲しいかな、換装されたのはイワサキの試験用全身義体、“剣・鬼式(ミミール相当)”だったのである。

 そして借金を回収にきた借金取りを、自覚すらないままに、義体の特殊な性能を発揮して“排除”してしまった碧。彼女の行動は、彼女を信じて保証人となった同郷の“委員長”睦島千歳を過酷な状況へと陥れる。面子を潰された藤咲組は若頭へと推挙されたジェームズ・フックに『オトシマエ』を付けさせるべく指示を出す。

 一方、新型義体の情報を聞きつけた千早は早速後方処理課、久瀬玲奈を動員して調査と確保に乗り出す。

 また戻らない“委員長”を心配したブロッカーに頼まれたAIブラシカは、業務と無関係で不可思議なその“頼みごと”のために千歳を探し始めるのだった。

 …かくして始まった物語は、完全にではないものの対立軸を強く予測された状況。
 フックと久瀬の目的対象こそ同じものの二つの目的は合致しない。またブラシカが探す千歳はすぐに見つかるものの彼女から改めて頼まれた“仲間”探しはいずれフックとも久瀬とも衝突しかねないもの。
 リサーチによって得られる情報は少なく、判明していくのは如何に碧が愚かで悲しい女だったのかというだけ。
 そして彼女はキャストたちに出会い、自分がどれだけ愚かなことをしていたのかを知り、さらに自分の運命がすでに自分ではどうにもならないことを知る。

 やがて、今回の実験を慣行したイワサキから派遣され監視していたクグツ石築が現れ、碧にとって最善でこそないものの逃げ道を提示する。

 イワサキ、藤咲組、千早がそれぞれに“碧”を狙い、彼女の処遇を彼女の意思とは関係なしに決め付けようとする中、すがるように“同郷”のフックに懇願した彼女の言葉(≪プリーズ!≫)は、拒絶(≪脱出≫)され、失意の中に去った彼女を追い、舞台は最後の一幕へ。

 木更津湖に浮かぶクルーザー、そこで対岸の≪子供達の国(ネヴァーランド)≫を見つめ黄昏れる碧。
 組としてのオトシマエをつけようとするフック。
 処遇を決められずに悩む久瀬。
 そして状況を見守り、思考するブラシカ。
 イワサキのクグツ石築がウェブから監視する中、フックが彼女を糾弾し、嘆く彼女に銃弾を放つ。守るブラシカの銃弾と交錯する中、碧は狂乱を深めていく。キャスト達は迷い、ためらいが時間だけをじりじりと進めていく。
 だが最後に幕を閉じたのは何もせずただ見守っていた石築だった。
「実験は終了した」そう宣言し、剣・鬼式を破壊して去っていくクグツを追うものは誰もいない。

 それでも最後の残されたのは希望(≪天罰≫)。
 AIであるブラシカは、その力を持って意識の消失した碧を同じ情報生命体として再構築したのだった。

 若頭としての初仕事となったフックは、仕事自体は成功したのかもしれない。だが、碧、そして千歳と同郷の“仲間”であったことを告白し、1プラチナムを差し出すフックに藤咲竜二は怒りを禁じえない。

 久瀬玲奈は、完全に任務に失敗した。
 今回のことで自らの資質と業務への乖離を感じた彼女は後方処理課を離れる決意をする。それは途方もなく危険なことではあるが、それでも彼女の生き様(スタイル)は後方処理課にはなかったのかもしれない。

 そしてブラシカは、“碧”を千歳に見せる。
 千歳がブラシカに向ける感情はブラシカにとって、また新たな経験値となったのだろう。


 …と、まあこんな感じでしょうか。
 多分に主観が入ってるので、実際のプレイヤーの感覚とは違うでしょうけど全体を眺めながら私に見えた物語はこんな感じでした。

 今回のアクトの目的は、“プレイヤー”を楽しませること。
 何を今更と言われるかもしれませんが、キャストがただの『コマ』ではなくプレイヤー自身から発する何かであって欲しいと願う私には、できるだけプレイヤー自身を悩ませ、考えさせるシナリオが理想だと考えています。
 他にもアクト時間を短くする、敵を弱くする、等々いくつか細かく考えていたこともありますが、概ね達成できたかなと自己満足しています。久しぶりに自己採点90点でもいいかなと(笑)。
 それくらいにはプレイヤーの皆さんには悩んでいただけたのじゃないかなぁと思ったのですけど、どうでしたでしょうか。良し悪し含め、是非皆さんの意見をお聞かせください。

 蛇足かもしれませんが、各キャストの皆さんへの雑感も少々…。

・ブラシカ PS:スタイルを貫く
 まったく初見ということもあって、物語の立場においては比較的自由で善良なものを演じていただきました。アクト前の話では『女性キャラは離して演じている』とおっしゃってましたが、実際のアクトではむしろしっかりと想い、あるいは想い入れの感じる演技、演出で見事だなぁと感じました。
 機械的な発言や行動は、むしろその純粋で未発達な感情を表現する。それはわかってるんですが、アクトでやるのは難しい。でもすごく私にはブラシカの動きが生き生きと感じることができました。
 今後、まあカブト(ボディガード)としての出演は難しいかもしれませんが、純真なAIとしてのブラシカに出てもらうような物語ならたくさん創れる気がしますよ!

・久瀬玲奈 PS:スタイルを見いだす
 RLとして誤算だったのが、久瀬が直接的な戦闘能力を持たなかったこと。…だけなら、良かったのですけど、後方処理課の人員であるならば戦闘能力が低い場合それに変わる行動(情報操作、戦術・戦略etc.)が取れないと仕事にならないとは思います。久瀬が後方処理課にいるならばせめて医療技術のほかに戦闘能力があればまだマシだったかもしれませんね。
 物語の中ではどちらかというと悪役(ヒール)なんですが、考え方や行動次第でいくらでも情をかける手段はあったはずです。フックを情に流れるよう誘導して、互いに碧を逃がすということを選択し、やりぬくことはそう難しくなかったと思います。
 まあ、今回はそういったことをされなかったので残念ながら指令は失敗。結果として後方処理課を抜けるという選択肢を取りましたが、それが久瀬には良かったかもしれません。
 医者はいいですよ、医者。実は結構依頼やら厄介ごとが飛び込み易いのです。

・ジェームズ・フック PS:スタイルを表現し他者へ伝える
 情に厚いことと、任侠(レッガー)であるということは根本的に違う、と私は考えています。任侠であることはある面で情に関わることも多いのですが、それで守れるもの、守れないものを自覚していかなければ現実のヤクザ屋さんはわかりませんが物語の中では映えないのではないでしょうか。
 フックと言えばこの二つの要素を外すことはできない。でも回数を重ねて円熟しはじめたキャストにさらにもう一歩踏み込むため、フックのスタイルを矛盾させるような状況を容易させてもらいました。
 物語を通じてほぼ終始レッガーとしての体面を重視し、オトシマエをつけるという行動をされてましたが、最後はやはり碧を捨てきれず…と。悪くないとは思います。
 ただやはり本当に碧を助けたいと望むのであればポストアクトでも言いましたが、彼女を撃ってしまってはダメだったかなと私は思います。銃を向け、それでも『オレには撃てない…』なんてやるのは最高にカッコイイと思いますが、撃ってしまってからではやはりどうやっても彼女の信頼は得られないのではないかなぁと思うのです。
 そうは言ってもフックに関しては、基本的に完成度の高いキャストだとは思います。今回のことでフックの芯にあるのが最終的には仲間や身内への『情』だとわかったので、今後はそのあたりをさらに攻め込んでみたいと思います(笑)。


 今回のアクト、個人的にしてやったりだったのはやはりフックが撃ったことと、それをブラシカと久瀬が受けて<パーソナルバリア>したことでしょうか。
 本格的な戦闘やボリュームたっぷりのシナリオも悪くないですが、年々体力気力の減衰を感じる身としてはプレイヤー自身の限界を見据えつつ、短くても深い物語を創っていきたいと思います。

 あらためてご参加いただきありがとうございました。
血と魂のアルゴリズム
1月8日に行いました、RL霧賀によるトーキョーN◎VA-Dアクト『血と魂のアルゴリズム』のセッション記録です。

01年にロシアのゴエルロ“ザィッチャ”にて抹消された超AIミュー。
そして、残されたデータに新たに魂を宿したのが、新たな聖母である「アヤカシ・カリスマ◎●・ハイランダー」のミューです。
つまり、アヤカシの因子は肉体や魂ではなくシステムデータに存在する=生命の実在、というのがこのシナリオの出発点の一つとなります。


RLの不手際で、イベントシーンがいまいち作れてなかったり、ゲストの能力調整が微妙だったりと、私としてはブラッシュアップしてもう一度という内容でした。
イベントでもう少し緊迫感とモチベーションが出せるとよかったのですが。
今回はセッション感想は他の方に任せて、シナリオの背景説明をすることにします。

“ザィッチャ”消失の際、ロシアの生化学者でAI生命体の研究していたセルゲイ・ツァリコフによって、一つのAI構造がサルベージされました。
それは超AIミューのシステムクローン(電脳複製体)で、当時のミューがバックアップとして用意していたものです。
複製体を起動させたセルゲイは、このAIに原因不明の機能障害がある事に気がつきます。
別のソフトウェアとまったく互換性がなく、AIデータを電脳から別のハードウェアへダウンロードが一切できなかったのです。
セルゲイはAIを“ウトコナス”(ロシア語でカモノハシ)と名づけ、調査研究を始めました。
研究は難航のまま03年、電脳聖母事件そしてST☆Rにて“奈落墜ち”が発生します。
当然のように“ウトコナス”は自我を持ち、AI生命体となりました。そしてセルゲイは機能障害がアヤカシの因子によるものではないかと突き止めます。
ST☆Rに移り住んだセルゲイは現地で調査や見聞を広め、ついに魔剣化させたものになら“ウトコナス”の機能障害は起こらないこと(<血脈:妖精の一族>)を発見しました。
通常のAI生命体と“ウトコナス”=アヤカシのAI生命体の違い(全てがデータとして検証可能)を調べることが、人間やアヤカシの生命の本質を解明するのに繋がると考えたセルゲイは、KRKから資金提供を受けつつ星城総合大学にて研究を続けていきました。

06年、高次アストラル界へのアストラルゲート接続を成功させたフロウ・梁は、助祭枢機卿を拝命し、聖母座守護局の副局長となります。
彼女は大いなる高みに昇るため、その後も高次アストラルへの接触を試み続けました。そして、ついに深淵なる領域へと到達したとき、そこで接触した混沌たる魔王に精神を狂気に蝕まれてしまったのです。
使徒と化した(マヤカシ・ブランチ:ハーフブラッド)フラウは、魔王顕現のため暗躍していきます。
そして08年。新たな聖母ミューがAI生命体であるという噂が、聖母殿に聖母派・反聖母派の溝を作りました。
真実を探ろうとする者たちの狭間で、フラウはミューがアヤカシの因子を持ったAI生命体であることに感づきます。かつてST☆Rで秘蹟管理局の仕事を勤めていたとき関わりのあった“ウトコナス”というAIと、アストラル紋様が酷似していたからです。
ミューを魔王顕現の贄に使おうと企んだフラウは、しかし彼女の動向を調査していた異端改宗局によって阻まれます。計画を失敗したフラウは聖母殿を脱出、次なる目標を“ウトコナス”にさだめて行方をくらましました。

その頃、セルゲイはついにアヤカシの因子を基にした物質を無から作り出す事に成功します。しかしそれはまだアヤカシと呼べるものではなく、ヒルコ的生物機能でしかありません。
これ以上の研究は大学では無理だと判断し(KRKからも、このアヤカシ製造といえる研究は危険視されていました)、新たなスポンサーが獲得しようと研究成果の学会発表に踏み切ります。

セルゲイの動向を探っていたフラウは、彼の研究内容をBIOSに流して“ウトコナス”の捕獲に利用し、魔王の使徒である阿古魯(ア・グル)をN◎VAへと呼び寄せます。
しかし、阿古魯はフラウとの接触を睨んで異端改宗局のユリアによって監視されていました。
ユリアはN◎VAの小規模サロンが阿古魯を襲うよう仕向け、フラウを粛清するために動き出します。


ここから、キャストたちはこの事件へと繋がっていきます。

PC3:“デイライトウォーカー”カコフォーニ/しましま(アヤカシ●/カリスマ/フェイト◎)
フラウの行方が掴めないユリアは、真意を隠してカコフォーニに捜索を依頼します。
アヤカシである彼ならば表裏両方から調べることが可能であり、彼の動向を見張ることでフラウの動きが見えると考えたのです。

PC2:久瀬玲奈/神牙(タタラ=タタラ●/クグツ◎)
セルゲイは学会前に久瀬玲奈と会えるよう連絡を取ります。
研究成果を発表する前に大手企業(千早)の関心を掴んでおきたいと、久瀬に根回しをお願いするつもりです。

PC4:槐(えんじゅ)/T381(カブト/マネキン◎●/カタナ)
BIOSがセルゲイの研究を確保しようと動いていることを知った音羽南海子は、先にセルゲイの身柄を確保して取引を行おうと画策します。場合によってはBIOSとの関係が悪化するリスクの高い仕事です。
いざという時に切り捨てられるよう猿若組に仕事を命じ、そして槐が動く事になりました。

PC1:“RING”草薙鈴子/みゆきっず(フェイト◎/レッガー/ニューロ●)
“ウトコナス”ファイーナは(BIOSの暗躍により)セルゲイより先に一人でN◎VAへと降り立ちました。
彼女の義体プロテウス+αは魔剣化されており、その調整には特殊な(魔剣化できる)技師が必要です。
セルゲイは芳華玲に技師斡旋をお願いしていましたが、これもBIOSによって阻まれフラウの接近を許してしまいます。
そして囚われの身となる直前、N◎VAにいる知り合い“RING”に助けを求めるのでした。

NPC紹介

“ウトコナス”ファイーナ・セルゲイエヴィナ・ツァリコヴァ
超AIミューの複製体。アヤカシ<血脈:妖精の一族>の生命情報をデータとして持つ。
RLの一言:今後キャストとして使用しようかなと思いましたが、装備全部魔剣化は結構つらい。

セルゲイ・ヴァレーリエヴィチ・ツァリコフ
ST☆R星城総合大学生化学教授。AI生命体の権威。
RLの一言:AI生命体の権威と言いつつ、発明したのはアヤカシ関連。死ぬ予定が生き残りました。

フロウ・アサディ・梁(加藤良子)
元聖母殿助祭枢機卿。深淵の魔王と邂逅して狂気に陥る。
RLの一言:強くなかった!

恩田昭政
BIOSの非合法工作員。ヒルコにして有能な義体使い。
RLの一言:彼の運用は楽しかったです。また出てくると面白いかなー。

阿古魯(ア・グル)
魔王の使徒たるアヤカシ。血脈はない。
RLの一言:正確には<血脈:神族>なのかもしれませんが。そこに連ならない、まったく別次元の存在ということで。

ユリア・ヘッジバック
聖母殿異端改宗局のエージェント。
RLの一言:ちなみに彼女をリサーチしようとすると<私服警官>でリアクション(判定勝利しないとわからない)されました。

深淵の魔王
異次元に鎮座する存在。
RLの一言:これがやりたかった(笑)。わかりやすいためツァトゥガの描写にしましたが、本当はヨグ=ソトースかなと。ちなみにミューの素体となったアヤカシはシュブ=ニグラスだと考えます(笑)。

今回のシナリオは「クトゥルフの呼び声」TRPGのシナリオ「天才の証」をベースに作成しました。
どのように変更したかを比べてみるのも面白かなと思います。
http://homepage3.nifty.com/hikidashi/YASUtensai.htm


最後にこのセッション出発点タをもう一つ。
アウターエッジで幾つかのアウトフィットがバージョンアップされていますが、違う名前で同じような効果のものが経験点安く取れるというものもあります。
今回の事件(セッション)によってアウターエッジの時代に登場する事になった装備がある。というのがコンセプトの一つです。
時間が足りなくてネタ晴らしできなかったので、この場で書かせていただきます。
・セルゲイの研究で作られた生命因子の試作品はBIOSに買い取られ、その後「Dエレメント」(OE:p96)として発売されます。
・フラウは神業《大魔法》によって、高次アストラル界に<深淵>への入り口を開かせました。この扉は閉じられることなく、世界のアストラル密度(ゲートパワー)が上昇する事態となります。これによりアストラルと現実が近づき、よりアストラルゴーストが現出しやしい世界(「霊体」(STL:p119)購入:50⇒「幽体」(OE:p108)購入:40)となっていったのです。
血と魂のアルゴリズム(アンダーワーク)
■アクトトレーラー

「生命」とは何でしょうか?
システム、と答える人もいます。
意識の宿る存在、と答える人もいます。
霊魂と同一である、と答える人もいます。
どれも正しい見解です。
そして斉しく、間違っています―――

電脳聖母事件から5年経ちました―――
遥か以前より成されてきた「生命」の系譜が、
AI生命体
“彼ら”のおかげで解き明かせるかもしれません。

はたして、それが良いことなのかはわかりませんが―――

トーキョーN◎VA The Detonation
『血と魂のアルゴリズム』


0と1だけの世界では、
神秘の壁は簡単に壊れてしまう―――


■ハンドアウト

PC1:特になし(ニューロ)/ウェブ上に“ウトコナス”という知人がいる。
<コネ:“ウトコナス”> 推奨スート:スペード
ウェブで会う知人の中でも“ウトコナス”は不思議な相手だ。
お互い素性を知らない同士とはいえ、アクセスポイントの一つもわからないのは珍しい。
ニューロキッズたちが遊びでやった尾行も、どこにアウトロンしたか探し出せなかったようだ。
そんな“ウトコナス”から、君の電脳への強制アクセスがあった。
アクセスポイントを調べると、ホワイトエリアの高級ホテルからだった。

PC2:特になし(タタラ)/セルゲイという生化学教授の友人がいる。
<コネ:セルゲイ・ツァリコフ> 推奨スート:クラブ
ST☆Rにある星城総合大学。セルゲイはそこで生化学の教授として、人工生命の研究をしている。
近々開催される新星帝都大学での学会に出席するので、久しぶりに会おうという話になった。
しかし直前になって、急な都合でN◎VAに来るのが遅れるという連絡してきた。
1週間前にはN◎VAにいる予定だったが、学会当日のぎりぎりになってしまうらしい。
学会の前に会いたいというので、君は帝都大学のキャンパスで待ち合わせることにした。

PC3:フェイト/探偵。人探しの依頼を受ける。
<コネ:ユリア・ヘッジバック> 推奨スート:ダイヤ
「フロウ・アサディ猊下を探して欲しいのです」
ドゥームド・モスクから来たという真教の修道女、シスター・ユリアはそう君に依頼してきた。
助祭枢機卿であったフロウは数ヵ月前にモスクを出奔、行方をくらましてしまったそうだ。
シスターが言うには、N◎VAにいるというのだが・・・。

PC4:レッガー/河渡連合。音羽南海子の命令を受ける立場にある。
<コネ:音羽南海子> 推奨スート:ハート
新星帝都大学で行われる学会。各地の大学や研究機関が合同で開催する大規模なものらしい。
ヤクザには関係なさそうな話だが、そこで発表されることに企業が興味を持っているとなれば別である。
君は音羽南海子から、セルゲイという教授の弱み、言うことを聞かせるための材料を手に入れるよう命じられた。
彼が今回発表する生物工学の研究内容は、ヒルコの買い手からの需要が高いようだ。

PC5:バサラ・マヤカシ/御門忍との繋がりがある。
<コネ:御門忍> 推奨スート:スペード
稀代の預言者、御門忍。このST☆Rに住む“白き狼”の族長から、急な連絡が入った。
曰く、N◎VAのアストラルパワーが異常に高くなっているようなのだ。
このままでは、N◎VAのみでなく全世界にまで影響を及ぼしかねないという。
君は原因究明のため、調査を開始した。
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